名称
- 和名:五処(ごしょ)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL5)
- 英名:Wuchu (BL5)
取穴(位置・取り方)
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚・皮下組織。
- 筋層:前頭筋の上部。
- 神経:滑車上神経・眼窩上神経の分枝。
- 血管:浅側頭動脈の枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清頭明目:頭部の熱を冷まし、頭痛・めまいを改善。
- 安神益気:精神を安定させ、不眠・焦燥感を和らげる。
- 通竅止痛:鼻疾患や頭部の痺れに効果的。
主な適応
- 頭痛(特に前頭部・側頭部の頭痛)。
- めまい・頭重感。
- 癲癇・てんかん発作の補助治療。
- 精神不安・不眠症。
- 鼻炎・鼻閉・副鼻腔炎。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:後方に向けて斜刺、または皮下刺。
- 刺入深さ:0.3〜0.5寸(5〜10mm)。
- 針具:細径(0.14〜0.20mm)、短鍼(15〜25mm)を用いる。
- 灸法:頭痛や精神不安には温灸・知熱灸も応用可能。
- 注意点:眼窩や血管に向かわないよう、刺入方向に注意する。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 五処(BL5)は、主に頭痛・めまい・鼻疾患に応用される経穴です。
- 慢性頭痛では、百会(GV20)・風池(GB20)・太陽(EX-HN5)と組み合わせると効果的です。
- 精神的な不安や不眠症には、印堂(EX-HN3)・神庭(GV24)・神門(HT7)と組み合わせると鎮静効果が高まります。
- 鼻閉や副鼻腔炎では、迎香(LI20)・上星(GV23)・曲差(BL4)と合わせて通鼻作用を強めます。
- めまいやてんかんなど神経症状が強い場合は、風府(GV16)・大椎(GV14)とともに全身の気血を調整する形で応用されます。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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