名称
- 和名:中衝(ちゅうしょう)
- 経穴:手の厥陰心包経(PC9)、井穴
- 英名:Zhongchong (PC9)
取穴(位置・取り方)
- 中指の末端、爪甲角の橈側(親指側)0.1寸に取る。
- 中指の爪の根元で、親指側の角を目安にする。
- 手の厥陰心包経の井穴に属する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 神経:橈骨神経の指背枝、正中神経の末梢枝。
- 血管:指動脈の末端枝。
東洋医学的機能(要点・古典的記載)
- 清心開竅:心火を清し、意識障害や煩躁を鎮める目的で用いられた。
- 清熱涼血:血熱や発熱に関連する症状に選穴されたとされる。
- 救急穴:古典的には中暑や卒倒時に用いられることがあった。
古典的応用例
- 意識障害:中衝(PC9)は水溝(GV26)、内関(PC6)と併用され、卒倒や意識混濁に対して応用される。
- 発熱・熱性疾患:高熱時に清熱を図る目的で刺鍼や刺絡が行われたとされる。
- 精神神経症状:煩躁や不安に対して有効とされることがあった。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方法:井穴のため、一般的には刺絡(少量の瀉血)が行われた。
- 古典的記載:微刺により清熱開竅を図るとされた。
- 灸法:ほとんど用いられないが、一部文献に記載がある。
※本記載は古典文献を基にした教育的・参考的まとめであり、現代の医療効果を保証するものではありません。施術を希望される場合は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。
禁忌・注意(参考)
- 指先の経穴であり、過度の刺鍼や瀉血は避けるべきとされる。
- 出血傾向のある患者では特に注意が必要。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 中衝(PC9)は心包経の井穴として、清心開竅・救急作用を期待して用いられた。
- 救急応用:水溝(GV26)、内関(PC6)と組み合わせ、急な意識障害や卒倒時に応用される。
- 精神神経症状:神門(HT7)、湧泉(KI1)とあわせて不安・煩躁の改善を図る。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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