京骨まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:京骨(けいこつ)
  • 経穴:足の太陽膀胱経(BL64)、原穴
  • 英名:Jinggu (BL64)


取穴(位置・取り方)

  • 足外側、第5中足骨の前下方、赤白肉際に取る。
  • 小趾の延長線上をたどり、第5中足骨基部の下方に触れる陥凹部。
  • 膀胱経の原穴であり、全身調整や膀胱経の諸症に応用される。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚、皮下組織。
  • 骨:第5中足骨基部。
  • 神経・血管:外側足背皮神経の分枝、足背静脈網。


東洋医学的機能(要点)

  • 解表清熱:膀胱経の熱を取り除き、頭部・目・背部の症状に対応。
  • 通絡止痛:腰痛・下肢痛・外踝痛など経絡上の疼痛を改善。
  • 安神:精神不安や不眠に有効。
  • 調和膀胱:小便不利、排尿異常に応用される。


臨床応用



刺鍼法(安全重視)

  • 刺入方法:直刺または斜刺で0.3〜0.5寸(約10〜15mm)。
  • 推奨針サイズ:直径0.14〜0.20mm、長さ15〜30mm。
  • 保持時間:10〜15分、虚実に応じ補瀉を調整。
  • 灸法:温灸・知熱灸で腰痛・冷え症に効果的。


禁忌・注意

  • 膀胱経の原穴で全身調整力が強いため、体力虚弱者には過度な刺激を避ける。
  • 妊娠中は足部末端への強刺激は慎重に行う。
  • 局所に外傷や炎症がある場合は避ける。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

  • 京骨(BL64)は膀胱経の原穴であり、全身のバランス調整に活用されます。特に頭痛や目の充血といった上部の熱症状、腰痛や坐骨神経痛といった下肢の疼痛、不眠や精神不安、さらには排尿異常などに幅広く応用できます。
  • 頭痛・目赤には、風池(GB20)太衝(LR3)と組み合わせて鎮静効果を増強します。
  • 腰痛・下肢痛には、崑崙(BL60)委中(BL40)と合わせて経絡の通りを良くします。
  • 精神不安や不眠には、神門(HT7)内関(PC6)との組み合わせが安神効果を発揮します。
  • 排尿障害には、陰陵泉(SP9)腎兪(BL23)と連携して補腎利水を行います。
  • このように、京骨(BL64)は清熱・止痛・安神・利水の要穴として幅広い臨床応用が可能です。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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