名称
- 和名:清冷淵(せいれいえん)
- 経穴:手の少陽三焦経(TE11)
- 英名:Qinglengyuan (TE11)
取穴(位置・取り方)
- 上腕後側、肘頭と肩峰を結ぶ線上で、肘頭の上方2寸に取る。
- 三焦経の流注に沿い、上腕の長頭三頭筋と外側頭の間に位置する。
- 触診すると、肘関節を軽く曲げた時にできる陥凹を指標に取りやすい。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:上腕三頭筋の外側頭と長頭の間。
- 神経:橈骨神経。
- 血管:上腕深動脈の枝。
東洋医学的作用(要点)
- 清熱消腫:少陽経に停滞する熱や炎症を鎮める。
- 疏通経絡:経絡の気血を通じさせ、腕の運動障害や麻痺を改善する。
- 鎮痛作用:局所の痛みや圧痛に対応する。
主な適応
- 肘関節痛、腫脹。
- 上腕・肩の運動障害。
- 頸肩腕症候群。
- 耳鳴り、耳聾、偏頭痛。
- 発熱性疾患(少陽経の熱証)。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:直刺または上腕骨に向けてやや斜刺。
- 刺入深さ:0.5〜1.5寸(約15〜40mm)。
- 注意点:橈骨神経に近いため、放散痛が強い場合は速やかに抜鍼する。
- 灸法:冷えや慢性の関節炎に有効。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 清冷淵(TE11)は、主に肘関節周囲の炎症・運動障害に対して使用される局所穴です。
- 肘関節痛・テニス肘:曲池(LI11)、手三里(LI10)、天井(TE10)と組み合わせると効果的。
- 上腕・肩のこわばり:肩髃(LI15)、肩髎(TE14)、臑兪(SI10)などと組み合わせる。
- 耳鳴り・偏頭痛:翳風(TE17)、聴宮(SI19)、太衝(LR3)などと合わせると、少陽経の熱を鎮める目的で応用できる。
- 臨床では「三焦経の上腕部で炎症や熱を鎮める穴」として、炎症性疾患や熱感を伴う関節疾患に特に適しています。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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