名称
- 和名:胃倉(いそう)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL50)
- 英名:Weicang (BL50)
取穴(位置・取り方)
- 第12胸椎棘突起下縁の高さで、後正中線から外方3寸に取る。
- 胃兪(BL21)の外方に位置し、胃の調整に関係が深い。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:僧帽筋、広背筋。
- 神経:肋間神経背枝。
- 血管:肋間動脈背枝。
東洋医学的作用(要点)
- 健脾和胃:胃気を整え、食欲不振や消化不良に効果。
- 消滞化積:食積による腹部膨満や胸やけに対応。
- 安中止痛:胃脘痛や胃部圧迫感を緩和。
主な適応
- 胃脘痛、胃炎、胃潰瘍。
- 消化不良、食欲不振。
- 腹部膨満、嘔吐、げっぷ。
- 消化管機能低下による慢性疾患。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:内方斜刺。
- 刺入深さ:0.5〜0.8寸(約10〜20mm)。
- 灸法:温灸・知熱灸が適応。胃の虚寒による胃痛や食欲不振に効果。
- 注意点:胸腔や腹腔に近いため、過度の深刺は避ける。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 胃倉(BL50)は「胃兪(BL21)の外関穴」とされ、胃腸機能の調整に用いられます。特に慢性の胃腸虚弱や食積・膨満に応用されます。
- 胃脘痛・胃炎:胃兪(BL21)、中脘(CV12)、足三里(ST36)と併用。
- 食欲不振・消化不良:脾兪(BL20)、意舎(BL49)と組み合わせて補益。
- 慢性胃腸虚弱:腎兪(BL23)、太白(SP3)と組み合わせて脾腎を補う。
- 情志ストレスによる胃部不調:内関(PC6)、太衝(LR3)と併用し、肝気鬱結を調整する。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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