腰陽関まとめ:効能・取穴・関連症状

名称

  • 和名:腰陽関(ようようかん)
  • 経穴:督脈(GV3)
  • 英名:Yaoyangguan (GV3)


取穴(位置・取り方)

  • 腰部、後正中線上、第4腰椎棘突起下の陥凹部に取る。
  • 左右の腸骨稜を結ぶ線(ヤコビー線)の正中と交わるところを探すと分かりやすい。


解剖(近接構造)

  • 表層:皮膚・皮下組織。
  • 筋層:棘上靱帯、棘間靱帯。
  • 神経・血管:腰神経後枝、腰動静脈の分枝。
  • 深部:脊柱管内に脊髄馬尾が走行しており、深刺に注意。


東洋医学的機能(要点)

  • 腰痛の要穴:腰背部痛・坐骨神経痛の基本穴。
  • 補腎強腰:腎虚による腰膝酸軟、下肢の無力に有効。
  • 下焦調整:遺精、月経不順、泌尿器系疾患に応用。


臨床応用(腰痛・泌尿生殖器症状など)



刺鍼法(安全重視)

  • 推奨針サイズ:直径0.20–0.30mm、長さ40–60mm。
  • 刺入方向と深さ
    • 皮膚に対して直刺 0.5–1.0寸(約15–25 mm)
    • 深刺すると脊柱管に近づくため、過度に深く刺さない。
  • 保持時間:10–20分程度。
  • 灸法:腰痛や腎虚には温灸・知熱灸が有効。


禁忌・注意

  • 深刺は脊髄馬尾を損傷する危険があるため注意。
  • 強刺激はめまいやしびれを起こす場合がある。
  • 妊婦への強い施術は原則禁忌。


臨床のコツ・刺鍼コンビネーション

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。

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