名称
- 和名:附分(ふぶん)
- 経穴:足の太陽膀胱経(BL41)
- 英名:Fufen (BL41)
取穴(位置・取り方)
- 第2胸椎棘突起の下縁から外方3寸に取る。
- 肩甲骨内側縁のやや上方に位置し、肩背部の外側寄りにある。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:僧帽筋、菱形筋、脊柱起立筋。
- 神経:肩甲背神経、胸神経後枝。
- 血管:肋間動脈後枝。
- 深部:肺尖部(深刺で気胸の危険あり)。
東洋医学的機能(要点・古典的記載)
- 宣肺理気:肺気の巡りを調える目的で用いられた。
- 疏風解表:風邪による症状の調整に応用された。
- 舒筋止痛:肩背部のこわばりや痛みに用いられた。
古典的応用例
- 呼吸器症状:咳嗽、喘息、胸中のつかえに対して選穴された。
- 感冒初期:発熱や悪寒など風邪の初期症状に応用された。
- 肩背部症状:肩背部の張りや痛みに用いられた。
刺鍼法(古典的記載・参考)
- 刺入方法:0.3〜0.5寸、斜刺または平刺。
- 古典的記載:咳嗽、胸中の不快感、肩背痛などに応用された。
- 灸法:温灸や隔物灸が行われた例がある。
※本記事は古典文献に基づく教育的まとめであり、現代医療の効果を保証するものではありません。肺尖部が近いため、施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。
禁忌・注意(参考)
- 深刺により気胸を起こす危険があるため、必ず浅刺・斜刺で行う。
- 体格が痩せた人では特に注意が必要。
臨床のコツ・組み合わせ(古典的視点)
- 咳嗽・喘息:肺兪(BL13)、膻中(CV17)と組み合わせて用いられた。
- 感冒初期:合谷(LI4)、列缺(LU7)と併用し、表証の調整に応用された。
- 肩背部痛:心兪(BL15)、膈兪(BL17)とあわせて肩背部の緊張を緩めた。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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