テーマ
- 更年期障害(のぼせ、発汗、動悸、イライラ、不眠、抑うつ感など)
- 対象:閉経前後の女性、ホルモン変動に伴う自律神経失調症状
- 主な使用経穴: 百会(GV20)、 合谷(LI4)、 三陰交(SP6)、 足三里(ST36)、 関元(CV4)、気海(CV6)
取穴(位置の確認)
- 百会(GV20):頭頂部、両耳尖を結ぶ線と正中線の交点。
- 合谷(LI4):手背、第1・第2中手骨の間の陥凹部。
- 三陰交(SP6):内果の最突出部から上方3寸、脛骨内縁の後方陥凹部。
- 足三里(ST36):膝蓋骨外側下縁から下方3寸、脛骨前縁の外方1横指。
- 関元(CV4):臍下3寸、正中線上。
- 気海(CV6):臍下1.5寸、正中線上。
施術法(鍼灸の使い分け)
- 鍼: 合谷(LI4)、 三陰交(SP6)、 足三里(ST36)を用いて自律神経の調整を図る。 精神的な不安やイライラには 百会(GV20)を加える。
- 灸: 下腹部の冷えを伴う場合には関元(CV4)、気海(CV6)、および 足三里(ST36)に温灸を行う。
- 頻度:週1〜2回を目安に、体調に応じて継続的に行う。
臨床応用と効果
- のぼせ・発汗: 合谷(LI4)+ 三陰交(SP6)で自律神経の安定化。
- 不眠・精神不安: 百会(GV20)+ 足三里(ST36)で鎮静作用を期待。
- 冷えや倦怠感: 関元(CV4)、気海(CV6)+ 足三里(ST36)で補気・補陽。
- 動悸・イライラ: 合谷(LI4)+ 百会(GV20)で気の上逆を抑える。
禁忌・注意
- 高血圧や心疾患を合併している場合は、動悸・胸部症状に注意し無理のない施術を行う。
- ホルモン補充療法(HRT)など医療治療を受けている場合は併用の可否を確認。
- 強い不安感や抑うつが持続する場合は専門医へ紹介する。
臨床のコツ・コンビネーション
- 合谷(LI4)+三陰交(SP6):更年期障害の基本配穴、のぼせ・発汗に。
- 関元(CV4)+気海(CV6)+足三里(ST36):冷え・倦怠感の改善に。
- 百会(GV20)+足三里(ST36):不眠・精神安定に。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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