名称
- 和名:陰廉(いんれん)
- 経穴:足の厥陰肝経(LR11)
- 英名:Yinlian (LR11)
取穴(位置・取り方)
- 大腿内側、鼠径溝の下方2寸、大腿動脈の内側に取る。
- 足五里(LR10)のやや下方に位置する。
- 鼠径部と大腿の境界付近、股内側に取穴する。
解剖(近接構造)
- 表層:皮膚、皮下組織。
- 筋肉:長内転筋、薄筋の近く。
- 神経:伏在神経の枝。
- 血管:大腿動・静脈の内側を走行。
東洋医学的作用(要点)
- 疏肝理気:肝経の気を巡らせ、下焦の滞りを改善。
- 調経作用:月経不順や婦人科疾患の調整に有効。
- 活絡止痛:大腿内側・鼠径部の痛みやしびれを緩和。
主な適応
- 婦人科系疾患(月経不順、月経痛、不妊症)。
- 陰部痛、下腹部の張りや冷え。
- 鼠径部痛、大腿内側の痺れや拘攣。
- 泌尿器系疾患(排尿障害、頻尿)。
刺鍼(実践上の注意)
- 刺入方向:直刺。
- 刺入深さ:0.5〜1寸。
- 灸法:知熱灸・温灸が適応。
- 注意点:大腿動脈・静脈が近いため、刺入方向と深さには十分注意。
臨床のコツ・刺鍼コンビネーション
- 陰廉(LR11)は、婦人科疾患の治療に加え、大腿内側や鼠径部の筋肉痛・しびれの改善に応用されるツボです。
- 婦人科系の調整:陰廉(LR11)+三陰交(SP6)+関元(CV4)。
- 不妊症・安胎の補助:陰廉(LR11)+太谿(KI3)+太衝(LR3)。
- 鼠径部痛や大腿内側のしびれ:陰廉(LR11)+気衝(ST30)+足五里(LR10)。
- 特に足五里(LR10)との組み合わせは婦人科・泌尿器系疾患に広く用いられます。
※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。
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