交信まとめ：効能・取穴・関連症状

名称

• 和名：交信（こうしん）
• 経穴：足の少陰腎経（KI8）、郄穴
• 英名：Jiaoxin (KI8)

取穴（位置・取り方）

• 足内側、内踝尖の下方約2寸、脛骨内縁の後方に取る。
• 復溜（KI7）の前方約0.5寸に位置する。
• 腎経の郄穴であり、陰維脈とも関連するとされる。

解剖（近接構造）

• 表層：皮膚、皮下組織。
• 筋肉・腱：後脛骨筋、長趾屈筋。
• 神経：脛骨神経の枝。
• 血管：後脛骨動脈の分枝。

東洋医学的機能（要点・古典的記載）

• 調経止血：崩漏や月経不順に対して用いられることがあった。
• 腎を補益：腎虚の症状に関連して選穴される場合がある。
• 陰維脈の調整：陰維脈と関係し、婦人科領域での応用が記されている。

古典的応用例

• 婦人科領域：交信（KI8）は三陰交（SP6）、関元（CV4）と併用され、月経不調や崩漏の改善を図る目的で用いられた。
• 下腹部の不調：下腹部の痛みやけいれん様症状に対して選ばれることがあった。
• 腎虚に伴う症状：腰膝のだるさや虚弱感に関連づけられている。

刺鍼法（古典的記載・参考）

• 刺入方法：直刺。
• 古典的記載：0.5〜1寸刺入。
• 灸法：婦人科症状に対して温灸が用いられることがあった。

※本記載は古典文献を基にした教育的・参考的まとめであり、現代の医療効果を保証するものではありません。施術を希望される場合は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。

禁忌・注意（参考）

• 深刺による後脛骨動脈・神経への影響に注意が必要とされる。
• 妊娠中の婦人に対する強刺激は避けるべきとされる。

臨床のコツ・組み合わせ（古典的視点）

• 交信（KI8）は腎経の郄穴であり、特に婦人科症状との関連で古典的に重視された。
• 月経不調・崩漏：三陰交（SP6）、関元（CV4）と組み合わせ、調経を図る方法が記載されている。
• 下腹部の症状：虚寒による下腹部痛に応用された例がある。
• 腎虚症状：腰膝酸軟に対して有効とされた記述がある。

※本サイトは東洋医学における経穴の学習を目的としています。実際の鍼灸施術は必ず国家資格を持つ専門家にご相談ください。自己治療として刺鍼を行うことは危険ですのでお控えください。